2022年12月12日
新型コロナウイルス感染症流行第8波による影響で、新型コロナウイルス陽性以外の患者が救急隊による受入医療機関を早期に確保できない「救急搬送困難事案」(救急隊の受入交渉回数4回以上かつ現場滞在時間30分以上となる救急活動)の増加が顕著になってきています。
今回の第8波では、特に夕方以降及び土曜日・日曜日並びに中等症患者の救急搬送困難事案が多くなってきております。
現在、救急隊による医療機関の選定については、京都府救急医療情報システムに登録されている最新の応需情報をもとに受入交渉を実施し、また、一定以上の交渉時間に達した場合には、京都市乙訓医療圏の全救急告示医療機関に一斉に受入要請を行う「緊急搬送要請」を運用するなどの対策が講じられているところですが、十分な成果は上がっておりません。
今後さらに状況が悪化すれば、重症外傷等の重篤な傷病者の迅速な救急搬送が困難となることや、受入医療機関決定に時間を要することで救急要請した方の容態が悪化すること、多数の救急隊の活動が長時間となり、救急出動に大きな遅延が生じることが懸念されます。
以上のことから、京都市・乙訓消防本部より当協会に対し、以下の協力要請がありました。
会員施設におかれましては、救急患者の受け入れにご尽力をいただいているところですが、現在の救急の窮状を踏まえ、さらなるご協力を賜りますようお願いいたします。
《協力依頼内容》
・京都府医療情報システムの定時更新に加え、応需状況に変更があった場合には、可能な限り速やかに情報を更新していただくこと
・「緊急搬送要請」を適切に受信できる体制を再度確認していただくとともに、同要請があった場合は速やかに応答を入力していただくこと
・引き続き、新型コロナウイルス感染症患者以外の傷病者(未確定者を含む)や、新型コロナウイルス検査で陰性となった患者の積極的な受入について、より一層配慮していただくこと