2015年1月1日
会員の皆様方におかれましては、清々しい新年をお迎えの事とお慶び申し上げます。本年も昨年と同様、当協会諸活動にご支援、ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
さて、当協会は昨年10月16日に創立50周年を迎えました。昭和39年の東京オリンピックの年に設立以来、私立病院の質と機能の向上発展をはかり、社会の医療・福祉の増進に寄与するべく邁進してまいりました。設立時44施設の会員は現在155施設に至り、当協会の発展にご尽力いただきました皆様方に心より感謝申し上げますとともに、京都の私的病院を代表する団体として、今後も全力で京都の地域医療の充実・発展に取り組む決意を新たにしております。
当協会では創立50周年を機に、今年度は当協会の存在意義や役割を京都の皆様に広くご存知頂き、「つながり」を築くための各種記念事業を実施しています。その1つに、昨年4月からKBS京都ラジオで、当協会が出演する番組「私たちの京都、つながりの医療」を放送中です。当協会が京都の人びとの健康増進や地域医療の充実のために取り組んでいる諸活動を発信しており、本年3月までの間、第1・第3日曜日の午前10時45分から11時まで放送していますので、是非皆様方にお聴きいただけると幸いです。その他にも、山田啓二京都府知事・門川大作京都市長にお越し頂いての座談会の開催、スペイン・フランスの医療・介護事情視察、創立50周年記念式典、各種記念スポーツ大会の実施や府民の元気づくり事業「あすKyoフェスタ」への参加など、こうした活動を通じて今後の当協会、会員施設、京都の皆様方の活力に繋がることを期待しています。
さて、医療・介護を取り巻く情勢は、人口減少社会、超高齢社会に突入し、団塊世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」を見据えて、医療提供体制の再構築が進められており、病院を取り巻く環境も激変しようとしています。既に、昨年4月の診療報酬改定では「地域の医療機能の分化・連携と強化」等の名のもと、急性期病床の再編を意図する改定が行われました。6月には、「医療・介護総合確保推進法」が成立し、病床機能報告制度の創設や地域医療構想の策定、これらを踏まえた医療機能の分化・連携の推進、医療事故調査制度の創設、消費増税分を財源とした新基金の創設など、次々と病院にとって重要な制度が実行されています。こうした新制度や制度改革への対応に加え、従来からの医師・看護師不足への対応など難しい課題が山積しており、消費税率10%の先送りによる社会保障財源の確保も大変懸念されるところです。
このような厳しい状況に対し、当協会では会員施設の総力を結集するとともに、京都府・京都市、医療・介護・福祉の関係団体と密に連携し、2025年に向かって対応していくことが必要と考えています。
当協会設立の年に東京で開かれたオリンピックが2020年に再び東京で開催されることが決定いたしました。日本は、昨年9月に開かれました仁川アジア大会でも然り、体操、水泳、フェンシング、卓球などの団体種目での優秀な成績が特に際立っており、日本人は力を合わせて良い結果を出すことを得意としています。
2025年問題に向けましても、日本国民が結束してこの難局に立ち向かうことで明るい未来が開かれることを確信しています。
京都私立病院協会といたしましても、会員施設が安定して京都の人びとに安心・安全な医療を提供できるよう、持続可能な医療提供体制の構築に向けて総力をあげて取り組んでまいりたいと存じますので、会員諸氏をはじめ皆様方の変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
結びにあたり、今年の皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
2015年元旦